映画「ちはやふる-上の句-」を観たら、「ちはやふる-下の句-」も観なくちゃダメだな~って思いますよね、やっぱり2部作ですから。
でも、原作ファンの方はちょっとがっかりするかもしれません。
上の句も出だしからかなり色々違いましたが、下の句はこれまた別の意味で違って…
それが、原作ファンからするとあり得ないと思うかもしれない…
新たな「ちはやふる」の世界だと思って楽しむといいですね。大ヒットしたのはそれなりの理由もあるわけで、良い映画だという証明でしょう。
私もこの作品はもうずっと見てきたファンですが、総合的には面白い映画だろうとは思っています。ただ、1度見ればいいかな~というレベル。やっぱり原作&アニメとは違う部分が性に合いません。
ただいい映画ですね~~だけでは終われなくて、めちゃくちゃ文句言いたくなることもありますんで!
それらも含めて、映画ちはやふる-下の句-についての感想(ネタバレ注意)をまとめますね
映画ちはやふる-下の句-の基本情報
【監督】
小泉徳宏
【原作】
末次由紀「ちはやふる」(講談社「BE・LOVE」連載)
【脚本】
小泉徳宏
【音楽】
横山 克
【主題歌】
「FLASH」Perfume(唄:Perfume)
【キャスト】
綾瀬千早:広瀬すず
綿谷新:真剣佑
真島太一:野村周平
西田優征(肉まんくん):矢本悠馬
大江奏(かなちゃん):上白石萌音
駒野勉(机くん):森永悠希
宮内妙子(女帝):松田美由紀
原田先生:國村隼
須藤暁人:清水尋也
木梨浩(ヒョロくん):坂口涼太郎
若宮詩暢(クイーン):松岡茉優
映画ちはやふる-下の句-のあらすじ
かるたを辞めたという新に会うために、千早と太一は福井に向かいます。
新に会いに行ってわかったのは、祖父である永世名人が亡くなっていたことでした。祖父とずっと一緒にかるたをやってきた新はかるたをする目的を失っていました。
千早と太一は、強くなって新を待っていようと思います。
そして、全国大会に向けて練習をする瑞沢高校かるた部ですが…
新のことが頭から離れない千早は、クイーンとの個人戦のことばかりを考えてしまいます。
部長として注意する太一の意見も聞けず、個人で練習をするのですが、北央学園への出稽古で須藤さんに厳しいことを言われてやっと自分の間違いに気づくのでした。
そしてとうとう全国大会が始まります。
千早とクイーンは対戦するのか?その結果は?
新に東京都大会優勝を報告する千早に、思わぬ新の告白「かるたはもうやらん…」。
ショックを受ける千早だが、全国大会へ向けて仲間たちと懸命に練習に励む❗️#ちはやふる結び pic.twitter.com/V72lpc0nvo
— ちはやふる公式 (@chihaya_koshiki) 2018年3月1日
映画ちはやふる-下の句-の感想ネタバレ
キャストについては、上の句の感想に色々書いたのでそちらもご覧ください。
映画ちはやふる-上の句-感想(ネタバレ注意)原作との違いやラストの結末は?
そして、この下の句の中で特に良かったのは、クイーンの詩暢ちゃん役の松岡茉優さんでした。
松岡茉優さんはこの映画で賞をとったそうですが、納得です。まさに原作とイメージぴったりだったし、絶妙な演技でした。もともと好きな女優さんだったので、キャスト発表の時も嬉しいって思いましたが、演技が最高に良かったです。
新に向って、静かに嫌味を言っていた詩暢ちゃんが、千早が忘れて帰った原宿限定おめかしダディタオルを見つけて、話の途中だというのに、はぁ~~~っ!!っとびっくりするシーンがめっちゃ可愛かったわ(笑)
原作ファンである私がここが残念!と思ったこと
詩暢ちゃんが登場したことで、より面白い感じになったのはいいけれど、これはありえないわ~~と思う残念なこともありました。
映画としては面白かったんですよ。それは本当。
でも、原作ファンとしては、それはないでしょと思ったのは、2つ。
千早がまったく千早らしくない行動をとる
千早は、小学校の時に新・太一とチームを組んでかるたをした思い出をすごく大事にしているので、チームにはかなりのこだわりを持っています。
原作でもアニメでも、太一たち他のメンバーが個人戦の練習を勧めたとしても、団体戦で勝つことに強いこだわりを持って、皆で勝とうというスタンスはずっと変えていません。
2年生の時の全国大会終了後には、新に「チームに興味ないなんて言わないで」と泣いて言うほどでした。
でもこの映画では、かるたを辞めたという新の気持ちをなんとか変えたいと思って、詩暢ちゃんに勝たなければと思ってしまいます。もちろん団体戦も一緒にがんばるとは言っていましたが、結局は個人練習をすることにして…これが全く原作の千早の気持ちと正反対なんですよね。
その行動は、お前はチームに必要ないと太一に言わせるほどでした。
須藤さんも「クイーンに勝とうなんて身の程を知らねぇとは…」なんて言ってましたけど、本気で勝ちにいっているような感じで、まぁ原作ファンだと、千早はそんな傲慢な考え方はしない・あり得ないと思ってしまうわけです。
太一があっさりA級になれた
あとは太一があまりにもあっさりとA級になってしまってただただ唖然。
最後の対戦の時に、同じ室内で協力し合うところとか必要だったから?
千早と太一がハイタッチしてましたし…
長くコミックを読んでいる側からすると、太一は本当にA級になかなかなれなくて、立場とか環境がまさに新と真逆。
新はかるたの世界では永世名人の孫として育っているため恵まれた環境です。でもその反面お金がなくて苦労している生活。
それに対して、太一はお金持ちですが、親もうるさいからかるたを続けること自体が大変だったし、運も悪くてA級に全然なれません。
育った環境も性格もかるたをやる環境もみな対象的なふたりだからこそ、間に千早という存在がいて、どうなるのかワクワク感があったのだけど…
そして、太一がやっとA級になった時には、読者もやっとか…と思って号泣するほど喜んで感動したし、そこからまた太一の気持ちも千早や新との関係なども変わってきて、面白くなるんですよ。
どうしてもそういう状況を知っているので、正直言って太一がA級になったシーンも全く感動できないし、扱いその程度?って思うし、はぁ???嘘だろ?とマジギレしちゃったりしました(笑)
申し訳ないけど、千早がその報告を聞いて喜んでいるのシーンを見ても、軽っ!って思ってしまいました。
そう思ってしまうぐらい、原作では太一がA級になれたというシーンが、最も重要な見せ所なのです。
監督さんの意図なのかもしれない
でもね、それって監督さんが色々狙っている結果なのかも。
新しいちはやふるの世界を魅せているとも思えるのですよ。というか、無理やりそう思うようにしました。
どうしたって、原作もアニメも絵が基本ですから、実写だとイメージが人それぞれ違って感じてしまいますからね。原作通りよりも、なんでそうなるの?という展開があった方が面白いのかもしれません。
この意外な展開は、いい意味でも悪い意味でも注目させられてしまったし。
私自身も、最初から最後まで夢中でしたよ。
だって、なんでそうなるんだよ???とか文句言いながらも、意外なことが起こるからその先の展開がわからないので(笑)
そして、実写ならではの音と動きの迫力にも魅せられます。
原作ファンでイラッとしちゃいそうな人は、上の句の感想でも書いた通り、もう原作から離れた目線で観ることですね。これはどの実写映画にも言えることでこの作品には限りませんけど。
あまり違いが気にならないという方は、どこのシーンにどんな内容が盛り込まれているのかをチェックしながら観ると面白いですよ。
例えば、時系列でこの時のクイーンと戦うのは甘粕くんだったはずなのに、肉まんくんと戦ってるとか…あっちのシーンをこっちに入れて…というのが、あちこちに散りばめられています。それを見つけるのは楽しいですね。
この「映画ちはやふる-下の句-」を観て、まだ原作コミックをあまり知らないという方・アニメも見ていないという方は、是非この映画を観たあとにそちらも観てください。そうしたら、違いがわかって原作漫画とアニメがすごく面白いと思うはず!!
私が原作とすごく違うな~と気づいたところ
- 新の家に行った時に、お隣さんではなくて母親が登場
→原作ではお隣の幼馴染が登場し、新が辞めた理由を話す
- 新が祖父をひとり置いていった時に亡くなったわけではない?詳細不明
→原作では、新がA級昇格のための対戦に祖父をひとり残して出かけてしまった間に亡くなっている
- 新が電車を追ってこない
→原作では、冷たく追い返した後、千早の手紙を読んで電車を追いかける
- 詩暢ちゃんが音のないかるたをすること・左利きであることを原田先生が事前に教えている
→原作では、全国大会個人戦の時に須藤さんがクイーンについて教え、左利きは千早が対戦中に本人が気づく
- 千早が団体戦よりも個人戦のことばかり考えて練習している
→原作では、太一たちが何を言っても団体戦を優先して、かるた部メンバーと一緒に勝つことにこだわっていた
- 永世名人の法要の際に、新の家に詩暢ちゃんが来る
→原作では、法要のシーンもないし、新と詩暢ちゃんは近江神宮で会う
- 太一があっさりA級になる
→原作では、ずっとB級のままで苦労している。A級になるのはずっと先
- 千早の態度に呆れた須藤さんが北央学園歴代の資料を貸してくれる
→原作では、ヒョロくんが自ら応援するかのように太一の家に届けてくれる
- 全国大会の団体戦に新が応援に来ない
→原作では、新が応援に来ていて、倒れた千早とずっと一緒にいてくれる
- 倒れて寝ていた千早の元に須藤さんが訪れて来ない
→原作では、東京代表なのに体調不良とはと文句を言いに来る
そんな中、千早は、同級生ながら最強のクイーンと呼ばれる若宮詩暢の存在を知る👀 全国大会の個人戦で詩暢と対決する可能性がある。
新に「強くなったな」って言われたい、詩暢に勝てばもう一度新とかるたを取れるかもしれない…#ちはやふる結び pic.twitter.com/2XIJ0WV1B9
— ちはやふる公式 (@chihaya_koshiki) 2018年3月2日
映画ちはやふる-下の句-感想ネタバレまとめ
「映画ちはやふる-下の句-」は、ちはやふるという漫画の中で、最も重要だという考え方や感動シーンがかなり違う形で表現されているところがあります。そのため、原作コミックやアニメを観ていて大ファンだという方は、納得できないと思うことがあるかもしれません。
しかし、それがまた面白いところでもありますが…
結末がどうなるかわからなくなりますからね~~。
原作ファンの方も、少し違う目線で楽しむようにすれば、コミックやアニメとの違いも面白いと思えるでしょう。私も文句言いながら結局は見たし…ただ、もう見なくていいかな~という感じで、どうせ見るならアニメを観ます。
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以上、「映画ちはやふる-下の句-感想(ネタバレ注意)原作漫画・アニメとの違いは?」でした。最後までご覧いただきありがとうございました。